大人の修学旅行・京都奈良の国宝建造物(5)

奈良公園1 奈良公園2 京都市内1 京都市内2 法隆寺・奈良

法隆寺西院、東院を巡り、
大麻寺、石上神宮に向かう。

法隆寺南大門 法隆寺境内 法隆寺中門 法隆寺西園院上土門
生駒郡斑鳩町法隆寺 生駒郡斑鳩町法隆寺 生駒郡斑鳩町法隆寺 生駒郡斑鳩町法隆寺
竣工/1438(永享10年) 竣工/飛鳥時代 竣工/飛鳥時代 竣工/江戸前期
hw1★国宝 hw2★国指定史跡 hw3★国宝 hw4★国指定重要文化財
朝一番の京阪電車を東福寺で乗り換えて、奈良駅でレンタカーを借り、法隆寺に向かう。カーナビの案内で駐車場に入れて法隆寺に向かう。最初に南大門を撮る。 門をくぐると良くパンフレットにある法隆寺の全景。参道の両脇に塔頭の寺院が並ぶ。正面中央に中門、左側に五重塔、右側は金堂の配列。有名な法隆寺式伽藍配置。 少しアップで撮る。昔の写真だと中門の脇の松の木が小さく、五重塔も金堂の屋根もよく見えたような気がする。と思いネットで検索するが現在と同じで見えなかった。 長い参道の途中に見慣れない門がある。上土門という。門の上に板を張り、そこに土を載せたものという。後世に檜皮を葺くと書かれている。これが唯一のものという。

 

法隆寺中門 法隆寺三経院及び西室 法隆寺三経院及び西室 法隆寺西円堂
生駒郡斑鳩町法隆寺 生駒郡斑鳩町法隆寺 生駒郡斑鳩町法隆寺 生駒郡斑鳩町法隆寺
竣工/飛鳥時代 竣工/1231(寛喜3年) 竣工/1231(寛喜3年) 竣工/1250(建長2年)
hw5★国宝 hw6★国宝 hw7★国宝 hw8★国宝
やっと中門の前に出る。このまま西院の伽藍の中に入らず、左側にある西室と西円堂に向かう。中学、高校生の時は何も知らずに案内されるのだが他のものを見てからに。 西院回廊の外、西側にある。奥行きが十九間ある細長い建物である。手前七間が三経院、聖徳太子が教えたという三経から名付けられたという。奥の十二間が西室になる。 建物の途中に門があり、ここから奥が西室になる。元はすべて僧堂であった。二間が一室で昔のお坊さんはここで修行をしていた。現在は修理復元の時に間仕切り無しに。 最も西側にある。西円堂前の向拝風の礼拝所は後補。夢殿と同じ円堂であるがこの西円堂は一般庶民の信仰がされているという。西側奥なので観光客が来ない静かな佇まいである。

 

法隆寺中門 法隆寺中門 法隆寺五重塔 法隆寺経蔵
生駒郡斑鳩町法隆寺 生駒郡斑鳩町法隆寺 生駒郡斑鳩町法隆寺 生駒郡斑鳩町法隆寺
竣工/飛鳥時代 竣工/飛鳥時代 竣工/飛鳥時代 竣工/奈良時代
hw9★国宝 hw10★国宝 hw11★国宝 hw12★国宝
日本で唯一の間口四間の楼門である。普通の門は入口であるので中央に入口がある。このもんの中央は柱になっている。様式の変わり目の法隆寺伽藍の特徴と云える。 拝観料を払って回廊の中に入る。中門の列柱の中から回廊を眺める。古代では回廊の中が結界で庶民は入れなかっただろうか。回廊の外にある西円堂と比較してみた。 日本最古の五重塔である。初重のみ裳階が付く。軒の出が大きく出来ない古代では雨落ちに寄る腐朽のの防止だろうか。乾燥地の西安と比べると不安だったろう。 廻廊の西辺北寄りに建っている。桁行3間・梁間2間規模である。元々は大講堂とともに廻廊の外にあり、僧坊から直接行けて、講堂で学習が出来たとおもわれる。

般若寺

法隆寺大講堂 法隆寺金堂 法隆寺廻廊 法隆寺鐘楼
生駒郡斑鳩町法隆寺 生駒郡斑鳩町法隆寺 生駒郡斑鳩町法隆寺 生駒郡斑鳩町法隆寺
竣工/990(正暦元年) 竣工/飛鳥時代 竣工/飛鳥時代 竣工/1005(寛弘2年)
hw13★国宝 hw14★国宝 hw15★国宝 hw16★国宝
大講堂は回廊の外にあったが平安初期に焼失し、再建にあったって回廊を大講堂に繋げて金堂と五重塔の間に広い空間を作った。 金堂は戦中に爆撃に合わないように解体中であった一階の裳階も外され、壁画を模写中であったが火災に合い焼失。その他は助かった。 回廊は鐘楼と経堂の手前までは初期のものが残り、大講堂、鐘楼、経蔵の再建のおり、屈折して繋げた。繋げた部分はその折の新築。 鐘楼も大講堂と共に落雷で焼失し、経蔵の様式に倣い再建された。鐘楼に吊るされている鐘は奈良時代前期のもの。現在も撞かれている。

 

法隆寺聖霊院 法隆寺妻室 法隆寺綱封蔵 法隆寺細殿
生駒郡斑鳩町法隆寺 生駒郡斑鳩町法隆寺 生駒郡斑鳩町法隆寺 生駒郡斑鳩町法隆寺
竣工/1279(弘安2年) 竣工/1121(保安2年) 竣工/平安前期 竣工/1268(文永5年)
hw17★国宝 hw18★国指定重要文化財 hw19★国宝 hw20★国宝
回廊から出て、国宝の仏像が沢山収蔵されている大宝蔵院に向かう。西室と対に置かれる東室の前に聖霊院がある。東室と別棟になっている 妻室は元は小子房と云い、僧坊である東室のお坊さん従う弟子達の僧坊であったという。その後、利用形態が代わり現在の形になったという。 元は正倉院と同じ勅封の蔵であった。その後、法隆寺を管理する僧綱所の管理になり、僧綱が封する蔵になった。中央の空間に扉がある。 細殿は食堂と対にある建物。食堂も細殿も元は寺の事務を行う建物であったという。その後に食事の建物に変わる。細殿の中は柱だけである。

 

法隆寺境内 法隆寺東大門 法隆寺東院四脚門 法隆寺東院廻廊
生駒郡斑鳩町法隆寺 生駒郡斑鳩町法隆寺 生駒郡斑鳩町法隆寺 生駒郡斑鳩町法隆寺
竣工/飛鳥時代 竣工/奈良時代 竣工/鎌倉前期 竣工/1237(嘉禎3年)
he1★国指定史跡 he2★国宝 he3★国指定重要文化財 he4★国指定重要文化財
西院伽藍を出て、東大門に向かう。左右には法隆寺の塔頭の門がある。見学は出来ないがこの中にも文化財の建築がある。 何処までが西院であるかが判らないがこの門の外に車が走れる細い道路がある。車も止まっているし、東院までに露店もある 東院の入口にある四脚門。両脇にある築地塀が東院のおおがきになるのか?。西院の境内から比べると静かな雰囲気である。 東院の回廊の入口。説明書によると元々は南側にある礼堂が正門であったらしい。門を礼拝堂に替え、新しく入口にした。

 

法隆寺東院廻廊 法隆寺夢殿 法隆寺舎利殿及び絵殿 法隆寺伝法堂
生駒郡斑鳩町法隆寺 生駒郡斑鳩町法隆寺 生駒郡斑鳩町法隆寺 生駒郡斑鳩町法隆寺
竣工/1237(嘉禎3年) 竣工/739(天平11年) 竣工/1219(承久元年) 竣工/奈良時代
he5★国指定重要文化財 he6★国宝 he7★国指定重要文化財 he8★国宝
回廊のの奥にある覆屋が礼堂である。今、修理工事中で東院南門も見ることは出来なかった。文化財は全国にあり、何処かでは修理中に出会う。 東院の中心にある八角形の建造物である。解説によると現在の形は鎌倉時代の大改修で組物が一段上がり、屋根勾配が急になったとある。 夢殿の北にある。聖徳太子所持の経典などを納める宝物庫として創建されたが、現在の建物は鎌倉前期に建て替えられたものである。 国宝の伝法堂は舎利殿の後ろにあり、うまく全体を撮影する場所が少ない。廻りを廻っているうちに国宝の東院鐘楼の撮影を忘れた。

当麻寺

當麻寺 當麻寺中之坊書院 當麻寺境内 當麻寺曼荼羅堂
葛城市當麻 葛城市當麻 葛城市當麻 葛城市當麻
竣工/江戸後期 竣工/江戸前期 竣工/ 竣工/1161(永暦2年)
tm1★県指定文化財 tm2★国指定重要文化財 tm3★ tm4★国宝 
法隆寺の見学が終わる頃から雨が降り始めた。急いで行かないと写真撮影が出来ないと思い、門前駐車場に止めた。
当麻寺に着いた頃に雨が上がり、境内を見学。塔頭の一つ中之坊越しに東塔を望む。手前の桧皮葺が書院。
当麻寺の境内は本来は南北軸が中心線になっている。正面の曼荼羅堂の手前左が金堂、右が講堂が軸線にある。 曼荼羅堂が作られ、境内の傾斜が西から東に下がる軸線が現在の中心井なっている。曼荼羅堂も阿弥陀堂の流れか。

 

當麻寺金堂 當麻寺金堂 當麻寺講堂 當麻寺東塔
葛城市當麻 葛城市當麻 葛城市當麻 葛城市當麻
竣工/1268(文永5年) 竣工/1268(文永5年) 竣工/1303(乾元2年) 竣工/奈良時代
tm5★県指定文化財 tm6★国指定重要文化財 tm7★国指定重要文化財 tm8★国宝 
金堂は曼荼羅堂の軸線から見ると後ろ側が正面になる。当麻寺を建立した当麻氏は力のせいで傾斜地に境内を作成。 画面の右側が正式な正面である。境内図で見ると講堂の正面から入る道があるので、これが参拝道と思われる。 曼荼羅堂(本堂)に向かう参道の右側に講堂がある。この堂は参道に面して入口がある。やはり落ち着く。 仁王門を入った広場から中之坊の書院の上に国宝の東塔が見える。間口は一階が3間で、二階三階は2間である。

 

當麻寺東塔 當麻寺西塔 石上神宮出雲建雄神社拝殿 石上神宮拝殿
葛城市當麻 葛城市當麻 葛城市當麻 葛城市當麻
竣工/奈良時代 竣工/平安前期 竣工/1300(正安2年) 竣工/鎌倉前期
tm9★国宝 tm10★国宝 is1★国宝 is2★国宝 
金堂の先を左に曲がって、細い道を登る。左右から木が茂り、全体が見えない。塔の敷地は狭く、全景をここだけ。 西塔は入口から見えるが保存修理工事中で封鎖されていて、上に上がることが出来ない。この角度だけ撮る。 当麻寺は雨に降られずに車に戻れた。ここから石上神宮に向かう。出雲建雄神社拝殿は前回来た時は工事中。 今回の修学旅行で最後の国宝建造物。前回来た時は団体で来たので、人が沢山いたが観光客も少なく、静かだ。

 

2020-12-11

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