フジケンの茅葺き探索
フジケンの自己紹介
地方まで多くの建物を見に行っているけど、
その多くは実際人が住まない保存家屋が多く、かといってしっかり研究しているかといえば
パンフレットと写真を撮ってくるだけです。 話せる人がいる場合はいろいろ聞きますが・・
むしろ最近は、その地方の昔話・民俗習慣・ことわざ・方言などの本や、ご当地民謡、
はては石臼やコネ鉢、その他実際に使える民具などを集めたりしています。

その他にも、数多くの趣味がありどれもこれも極めるに至っておらず、
そんな者が偉そうな事書いて大丈夫なのかなぁと思ってます。
 
2005年10月31日
今年の夏のレポです
今晩は。 ご無沙汰しておりますが、お元気でしょうか。
今年の夏は一週間も休みが取れたので、各地の盆踊りを追いかけつつ
またいろいろと古民家を見てまいりました。

岩手県
 旧小原家・小さいながらも立派な曲り家で、地元の方々が管理をしている。
  屋根の傷みが進んでいて、葺き替えの事で困っているそうです。
  入り口がちょっとわかりにくいです。
 岩手県立博物館、旧佐々木家・県北の曲り家であるが、
  修繕工事のため見学できず・・・残念
 岩手県立博物館、旧藤野家・県南の直屋で、屋根は入母屋。
  木材のいたる所に木挽きや手斧の痕が残る。
  ここでは、主の座をションザと言いヨコザはその脇の座を言うそうです。
 西文協、川舟の家・県道からも大きな寄棟屋根が見える。
  常時公開していない様子で内部は見れなかったが、周りの景色も良い。
 御所湖広域公園・手入れの行き届いた庭に建つ綺麗な曲り家。
  しかし、内部見学には事前予約が必要だった。
秋田県
 ※草家住宅(仙北郡田沢湖町田向)・内部非公開、重文。
  外からだけでも見ごたえのある大きな肝煎りの家。
  曲り家造りだが屋根の棟には置千木がある。
 ※琴丘町歴史民俗資料館、旧畠山家(山本郡琴丘町)・大きな片中門造り。
  移築の際、「建基法の為銅板葺きとなった」そうだが惜しい事です。
  ここでも月に一度の館内整理の日に当り、中はおあづけ!
 鈴木家住宅(雄勝郡羽後町飯沢字先達沢52)・重文、土日のみ公開(要予約)
  しかし、盆踊り期間の為特別公開中でした。元は直屋だったが増築して
  片中門造りとなっている。その為、母屋と増築部分では手斧の刃痕の
  形状が異なる。今年度末よりしばらく修繕工事を行うそうです。
山形県
 旧矢作家・中門造りの古い家で、屋根の棟は芝土を載せて固める
  「くれぐし」である。
 ※かやぶきの里(村山市五十沢)・国道13号沿いに看板を見つけ行ってみました。
  そこで人が住み、生活している集落なので、
  通り抜けながら現役茅葺きを見ました。
宮城県
 みちのく公園ふるさと村(下記は全て園内です)
 釜房の家、旧佐藤家・寄せ棟の直屋で馬屋は別棟となっている。
  ここでは昔の建築工法や、儀式の資料などを見ることができる。
 本庄由利の家、旧吉尾家・秋田の奈良家と同じ両中門造りの大きな家。
  建物からかなり離れないと、綺麗に葺かれた屋根が良く見えません。
 月山山麓の家、旧伊藤家・兜造りではないが、高八方を備えた多層民家です。
  ここでは東北地方の仕事唄(民謡)が聴けて、一緒に歌ってしまいました。
 南会津の家、旧山本家・馬屋中門造りで、座敷の上の屋根にある煙窓が可愛い。
  この地方でよく見かける神様が、小屋裏にぶら下がっていないのが残念。
 鳴瀬川河畔の家、旧菅原家・福島市民家園の旧小野家に良く似た中二階式直屋。
  屋根は寄せ棟と入母屋が半々で、馬屋部分は棟が一段低くなっています。
 遠野の家、旧菊地家・ご存知の南部曲り家。屋内は涼しくて快適だったが、
  冬はさぞかし寒かっただろう。
 津軽の家、旧奈良家・内馬屋式の直屋で土間と座敷の2箇所の入り口には、
  前室のような大きな庇がある。間取りや部屋の呼び方も他の地方と
  多少違っていて興味深い家でした。

以上のようなところを廻ってきて極簡単ですが、報告させていただきます。
秋田の鈴木家は、一応見学可能なのでリストに含めてやってください。
よろしくお願いします。
 
2004年7月24日
東北4県その2
今回は時間の節約と、製造後23年の愛車の状態からレンタカーとしました。
また旅の目的として、古民家訪問は勿論、マタギ資料の収集と、秋田音頭の歌詞を調べる事でした。

みちのく民俗村:広い敷地の中には仙台藩と南部藩のかつての境界などもあり、
     建物内の解説テープは岩手弁でほのぼのでした。

伊藤家住宅:岩手県和賀郡東和町覚間沢
     案内も少なく、部落のはずれに母屋と離れの二棟が建っている。       
     文化財とあったようだが、看板もボロボロで庭も草ぼうぼう、
     誰も居らず物置のような感じのする建物だった。

遠野ふるさと村:ここもかなり広い敷地に見ごたえのある曲り家などがありました。
     ここでは保存家屋での体験プログラムが豊富なので、時間があればぜひ参加してみたい所です。

伝承園:それほど規模は大きくないが、御蚕神堂のオシラ様は圧巻。

山口の水車:人気のない夕暮れ時に行ったらとてもいい音で回っていた。
     駐車スペースもあり公開しているが、個人所有らしいのでマナーよく・・・

南部曲り家千葉家:母屋は居住しているので、馬屋くらいしか見られないがそれでもデカイ。
     作業小屋に展示してあるものも、その家の歴史が感じられた。

矢巾町歴史民俗資料館:旧佐々木家 90坪もある南部曲り家。
     土間のあたりは色々な民具がおかれているが、何故か人の生活感のある建物だった。
     座敷の欄間なども立派で、お薦めの1件です。

雫石町歴史民俗資料館:休館日。曲り家形式で窓から覗いたら、コネ鉢などが並んでいた。
     庭先に竪穴住居あり。

田沢湖周辺や阿仁町では公開古民家は見かけなかった。
寒風山まで行ったので、男鹿真山伝承館に行けばよかった。

昭和町民俗資料館:旧松橋家 五城目町から移築したもので、民家保存の先駆け的存在で
     立派な建物だが手入れも悪く、金網も締まったままで外側しか見られなかった。

旧奈良家住宅:とにかく大きくて立派な両中門造りの建物。 屋根の萱の量などは合掌造りに
     匹敵するかもしれない。 受付のお姐さんが秋田美人。

華の里「里の家」:旧大宮家 秋田県河辺郡雄和町妙法
     移築された中門造りの民家。 妻入り部分の兜葺きが見事。 中は食事処。

曲り家民家:秋田県仙北郡西仙北町 強首温泉の近く
     行った時は閉館後であったが、穴場的存在。 この附近にも在宅の中門造りが数棟あり。

樅峰苑:茅葺ではないが、旧家の温泉宿。 9間近い無垢板の廊下や可動式の柱など見所です。

沢内村のマタギ資料館に行くため、岩城町の天鷺村は次回にしました。

大曲農業科学館:旧伊藤家 仙北郡田沢湖町から移築。 手入れも良く開放的だったのが印象的。

木戸五郎兵村衛村:4棟の保存民家があり、自由に見学できる。 2階の一部が雀の巣となっているものも・・・
     「近くの湯殿山神社も茅葺」と観光案内にあったので行ってみた所、鋼板になっていた。

大雄村や、湯田町では巨大な「まぶりっと」(厄除け、守りの藁人形)を見ました。
今回の旅では、車のトランクがスタットレスタイヤに占領されていたり、
本、CD、ひっつみ、フクロナガサなど大量の土産を新幹線で持って帰ったりといろいろあったけど、
それなりに楽しい旅でした。

また古民家を訪ねる機会があれば報告します。
 
2004年7月22日
東北4県その1
ご無沙汰してます。 5月中、2回に分けて福島・山形・岩手・秋田の4件を廻ってきましたので報告します。

福島市民家園:敷地も広く、パンフも立派で¥300は安い!

大福寺:福島市内県道5号線沿い。山門の茅屋根が立派で思わず車を停めた。

安藤家本陣:通過・・・

楢下宿:滝沢屋、庄内屋、大黒屋、旧武田家が宿場内に点在しており、
   滝沢屋のみ¥200 時間がなくて庄内屋、旧武田家2軒を見学。

旧尾形家:田園地帯の立派な建物だったが、休館日。

(多分)慈恩寺:山形のホテルのニュースで「寒河江の古刹で、今年の秋までかかって茅の葺き替えをする。」と言っていた。

旧矢作家:雨の中、開館時間に合わせ早出して行ったら休館日。
    悔しいのでその足で、真室川町立歴史民俗資料館へ行った。

致道博物館:旧渋谷家のみ見学。 田麦俣のモノクロ写真集はお薦め。

旧遠藤家:横の高台より屋根の目線で建物を見ることが出来る。
    高八方に置き千木の多層民家はいくら眺めていても飽きない。

佐竹家:山形県西村山郡朝日町大字常盤い91番地
   案内板もあり公開しているらしいのだが、この日は連休で親戚の集まり
   があるとゆうことで、表からだけでした。 ちなみに隣に立つ分家の
   建物は県外の人が別荘に使ってるとのこと。

喜多方蔵の里:夜到着したので、当然真っ暗。

大内宿:朝一で氷玉峠を越えたので、結構すいていた。
   モロに観光地だけれど、あれだけの街並を維持しているのはすごい!

奥会津歴史民俗資料館:囲炉裏端で藁ぞうり作りしていたおじいさんに、
    お茶とジャガイモを頂きすっかり話し込んでしまった。

細井家資料館:駐車場もわからず、あえなく通過・・・

南郷村民俗館:おそ昼食べた食堂でおじさんと話し込んで、
    着いたら丁度閉館時間。 外側だけ見学。

前沢曲家資料館:ここの曲り家は南部のような桁入りではなく
    妻入りとなっていて、中門造りといいます。
    また、資料館の建物は他から移築してきたものだそうです。

水引曲り家集落:ここでは公開されている所はありませんが、
    現役の古民家というところで行って見てきました。

全般に、福島の民家では殆んど、棟木に火伏せの金精様が祭ってあり中には巨大なものや、リアルなもの、また相棒とペアで祭ってるものなど様様でした。
行き当たりバッタリ的なところもあり、思ってた所全ては廻りきれなかったけど、それなりに楽しんできました。

今日はもう遅くなってしまったので、残りは次の機会とします。
 
2004年4月16日
千葉に1件
今晩は。 
今月の建築士会の会報誌に下記の物件が載っていたので送ります。
ここには行った事はないのですが、公開しているそうです。

旧水田家住宅
http://www.jiu.ac.jp/mizutake/
 
2004年4月12日
公開物件

今晩は。 早速のお返事ありがとうございます。
お送りしている情報は、すべて公開されているもので殆んど拝観済みです。
たいていはパンフレットなどがあるのですが、
秋山郷などは、まるで空き家状態で、
電気やら戸締りなどはすべてセルフでした。
前回は見学者的な情報を書き出してみましたが、
今回は一番わかりやすそうなアドレスを送ってみました。
今後新たなデータを送るとしたら、どのような形で送ったらよいでしょうか?
寺社建築や武家屋敷のような格調高いものより、
農家みたいな人の生活感の染付いてるほうが好きなんだけど、
好き嫌いせずなんでも見るようにします。
寺社関係では、各自治体の教育委員会などが出している
「郷土の本」などで詳しく載っていることがあります。
また、建築物そのものだけでなく、そこにある囲炉裏や自在鍵、
それらにまつわる口伝、禁故、諺等も載っていたりしてためになります。
ではまた。

 
2004年4月11日
追加10件
今晩は。 早速のアップ、ありがとうございました。
小出しにして申し訳ないのですが、昨年から今までに廻った中で載っていないと思われるものを10件送ります。

秋山郷保存民家
長野県下水内郡栄村小赤沢
http://kanko.tabimado.net/kanko/go/resource$id=SHNN030002

白川郷萩町合掌造り生活資料館
岐阜県大野郡白川村萩町
http://www.shirakawa-go.gr.jp/kengakushisetu/kengakushisetufuriwake.htm

明善寺郷土館
同  上

長瀬家
同  上

和田家
同  上

相倉民俗館
富山県東砺波郡平村相倉
http://www.vill.taira.toyama.jp/

村上家
富山県東砺波郡平村上梨
同  上

こきりこ唄の館
富山県東砺波郡平村上梨
同  上

五箇山民俗館煙硝の館
富山県東砺波郡上平村菅沼
http://kanko.tabimado.net/kanko/go/resource$id=SHTY030006

岩瀬家
富山県東砺波郡上平村西赤尾町
http://hokuriku.yomiuri.co.jp/zoukei/0416_2k/zo0416.htm

ひょっとしたらまだ落としてるところがあるかもしれませんが、
取り合えず気がついたところだけ送ります。
5月には、みちのくへ行って来る予定なので、
何かありましたらまたメールします。
次のアドレスにもかなり掲載されているので参考まで・・・
http://www.jminka.gr.jp/map/index.html
 
2004年4月6日
東京都の茅葺3件
初めまして。 僕は、東京在住の藤野と申します。 
古い民家を巡るのが好きで、参考にHPを拝見させて頂いていますが、
とても解りやすく内容も充実しているので大変助かっています。

都内の茅葺で一覧に載ってないもので、
3件行った事があるのでお知らせします。

旧吉野家住宅 (都指定有形文化財)
東京都青梅市新町1-21-9
0428-32-1685  0428-23-6859
月曜日・年末年始休館 ※月曜が祝日は開館し、翌日休館
(1851.4.11上棟・1855.2.3造作ほぼ完成、1613.10に掘った井戸もある。)

旧市倉家住宅 (市指定有形文化財)
東京都あきるの市五日市920-1
042-596-4069
火・水・祝日・年末年始休館 ※水曜が祝日は木曜も休館
9:30〜16:30
(立川市の川越道緑地、旧小林家と同じ棟梁による復元だそうです。)

里山民家
東京都武蔵村山市岸2-32
042-531-2325
(実在の民家を忠実に、新築・復元したもの。)

今回は以上ですが、また何かありましたらメールします。
修正 04.09.04