旧中山家住宅 1棟
茨城県古河市鴻ノ巣1045      古河市所有(古河総合公園)
県指定  1674(延宝2年)
直屋   9間×5間半
寄棟造  茅葺   南面   平入
平面棟  184.47m2
構 造  桁行17.300m  梁間10.550m
この民家は、もと中山太郎氏(茨城県岩井市大字辺田322の5番地)の所有あったが氏の寄贈により当地に移築したものである。 中山家は、武士の出身で、江戸時代初期、辺田村に移住し帰農したといわれ、代々辺田村の組頭などを勤めた旧家である。
この住宅は、猿島地方に多く見られる直屋といわれる型で桁行17.3m、梁聞10.55mという大型農家に属している。平面は西側北より「なんど」(8畳)、「ざしき」(10畳)、「げのま」(4畳)を配す。中央部に無目の敷居に分けられた「ひろま」(26.5畳)を設け全4室からなる。「ひろま」の中央西寄りに南向きの「とこ」を設け北寄りに囲炉裡を切る。北寄り東側には5畳大の板敷の張出しを設け小縁が付き.、南寄り東側に敷台、南側には6畳大の「えん」を置く。又居室部東側に「どま」があり、その南側に出入口2カ所がある。
住宅の建築年代については確証を欠くが、今回の解体修理中に発見された床板裏面の墨書に「延宝二歳寅二日……」とあったことから、廷宝二年(1674)に建てられた可能性が強い。
その後、幾度かの改造及び補修を経てきているが、幸い軸部は当初の状態で残存し、保存状態も良好で猿島地方の大型農家の典型として、昭和48年茨城県の指定を受けている。なお移築に当っては、建築当初の型に復元するという方針で行った。
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