列島古建築紀行 第6回

  
写真・文 宮本和義
  撮影:2009.09

華やかな倉  岩手県一関市花泉町  竣工/明治前期

花泉に気仙沼の左官職人が造った鏝絵の凄い倉があると知って出かけた。拝見したのは花泉町永井高倉のK家の米倉である。「蔵と倉」の違いは保存するものが家財か農産物かの違いであるという。家人に連絡を取り話を伺った。この倉は気仙左官の吉田春治が明治前期に造ったものらしいことを知人の写真家・藤田洋三氏の「鏝絵放浪記」で知った。中を覗くと太い梁が通り、左手に二階への階段があった、今は様々な道具などが置かれ、半ば倉が蔵化していた。今も濃い印象が残っている建物だが、震災\後の状況は確認できていない。 通常非公開。 


 

 
2019.10.10