列島古建築紀行 第42回

  
写真・文 宮本和義

 

撮影 2010.10  

板取の兜造り 福井県南条郡南越前町板取

急峻な山で遮られた京・近江地方と越前地方を結ぶ街道は、木ノ芽峠越えの近江西路と栃ノ木峠を越える北国街道の二本で、二街道はこの板取、今庄地域で合流してするため、江戸時代には板取に関所が置かれて厳しい取り締まりが行なわれた。民家は「兜造り」で妻入りの姿を街道に見せてる。宿場としては大きな今庄が控えていたため小さかったが重要な宿場といえた。今は小さな茅葺の家四棟と石畳の道が残されて「宿場の里」として整備保存されている。

 
2021.07.21