列島古建築紀行 第31回

  
写真・文 宮本和義

 

撮影 2008.05  

目黒家住宅  新潟県魚沼市須原   竣工/寛政9年(1797/江戸後期) ★国指定重要文化財

中世武士の系譜をひく豪農で、元禄年間は堀之内組のうち25カ村の庄屋の総代を勤めた。宝暦5年(1755)には名字帯刀を許され、安永年間には奉公人20人を数えたという。家は役宅を兼ねた豪農住宅で、豪雪地帯農家の特徴を持つ近世村役人層の典型的な住宅建築。主屋は寄棟造、茅葺、桁行16間、梁間6間、正面の表中門は入母屋造で懸魚のつく千鳥破風。隣接する離れ座敷は明治34年(1901)竣工。

 
2020.11.04