3  善光寺仁王門
所在地 茨城県八郷町太田948
建立年代 室町後期
文化財指定   国指定   指定年月日 S58.2.3
建立年代の判定及び推定の根拠   記録
創立来歴
 山号は月光山無量寿院。「善光寺縁起」によると、この寺、元は山之庄小野村にあり、恵光院善光寺と号し、通称小野寺といわれた。建久年中(1190〜99)、八田知家の建立という。小田成治の代、文亀元年(1501)3月、月光山頂に移建される。小田城主小田成治の母堂雪主比丘尼、如来を深く信仰し、寺院造立を発願し、万代不易の地を選んで建立。寛永5年(1628)、火災に遭う。
資料来歴
 300年前に書かれた「善光寺縁起」による。
職人名 未詳(小田氏被官大工・前島氏か)
建築形式 四脚門・切妻造・茅葺  組物 腰組用の三手先
所見及び解説
 長い歴史を物語る、柱の荒れ肌、頭貫の木鼻、優美な蟇股、蓑束、梁の下に彫られた宝相華文様の美しさ。どの細部を見ても室町時代後期の様式を示めす。特に、玉造町の西蓮寺仁王門に様式が良く似ている。この西蓮寺仁王門は解体修理中に発見された墨書により、小田氏の被官大工・前島飛騨守が、天文12年(1543)に手掛けたことが判明した。しかし、この善光寺仁王門の方が古い細部様式を持つことは明らかである。組物の状況からも判るように元は楼門形式であった。

善光寺山門全景

山門組物の蟇股・虹梁・錫杖彫

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