海道・かやぶき伝承会だより
福島県・浜通り

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第3号 平成17年2月12日 発行
1・
1月29日 快晴
 1月29日(日)快晴。この日は旧暦で元旦である。旧正月の風・空・初日・木々の彩りは皆,新春のという名にふさわしい。
 この冬の寒さはひとしおで、雪国の雪の深さは3m〜4mとか。昔,雪国の雪下ろしはどうやっていたのだろうか。現在,必死になって雪下ろしをしているけれども,それはトタン屋根のせいでは無いだろうか。かや屋根ならいろりの火のぬくもりが直接雪を溶かしていったのではなかったか。
 だとすれば,今のような雪下ろしをやる必要がなかったかもしれない。(以上のことはまったくの仮説である。が確かめてみたいものだ)
2・
かやがまだ足りない
 かやがまだ足りない。というので近くにある、いわき市平荒田目字治部内(ジブチ)ー夏井公民館の瀬戸ーにかやを刈りにいく。
 片寄孝貞さん(大国魂神社総代長)の案内で出かけたのだが,ちょうどこの日は荒田目地区総出の夏井川の野焼きにぶつかっており,この地部内の原にも火がつけられてしまっていた。残念。
 そうこうするうちに,一台の2t車がやってきて,川内村の志賀敏広さんが「おみやげに川内村のかやを持ってきました」という。みやげを’土産’と書くのはまったく正しいのである。川内村の石井芳信教育長さんがずいぶん理解して下さってことという。
 その後、船引町から今泉さん(志賀さんの友人)も応援に来てくれた。
  ※かや刈り隊は夏井川沿いの荒田目地区で刈れなかった為,荒田目地区より上流の専称寺の見える茅場で軽トラック2台分の茅を刈った。(松浦)
3・
昼飯はカツ丼
 このに昼食にカツ丼を作ってもらった。今日も土浦から松浦さんが参加。松浦さんは建造物の写真が得意であり,盛んにシャッターを切っていた。この日の奉仕者・・・金沢、緑川,片寄,平子、松浦,松井、古川,秋保、吉田,氏が,今泉の12名。
4・
2月6日 あいかわらず寒い
 早朝、電話。「これから茅を積んで出かけます」金澤重一さんからである。9時になると古川,平子、金沢さんが揃い,早速,正面のかや葺きに取りかかる。夕方には棟近くまで葺きあがる。昼には緑川さん,秋保さんも加勢。平子さんは手作りの木炭を持参してきて,炭火をおこす。次回は2月9日(金)9時からからやる,ということになった。これは12日に控えている「棟上げ」に間に合わせるためである。
5・
「押しぼこ」
   かやをのせて,これをおさえる為に「押しぼこ」を使う。篠竹や山桜の細い枝,それからジサボウという夏の日に白い花が咲き,秋に白い実(エゴの実,山雀(ヤマガラ)の餌)のなる細い枝を用いるのである。
 かやを’ドンドン’とたたいて差し込む道具は「がに棒」と言うらしい。カニ(蟹)のように横歩きで叩くからだと金沢さんに教えられた。。
会員募集にご協力下さい。
一日五円で茅葺き伝承
郵便振込をご利用下さい。
  記号    02220-0-88789
加入者名  かやぶき伝承会
 
会長 志賀文岳(学校法人・志賀学園、社会福祉法人・松涛会理事長)
  事務総局  〒970-0105 いわき市平菅波字宮前26
   TEL&FAX 0246-34-9212
事務総局長   山名隆弘(大国魂神社 禰宜 )
海道事務局長 松浦正夫(〒300-0815 土浦市中高津2-10-43) ホームページ http://www.tsuchiura.org/~kokentik/
事務局次長 松井延之(〒970-0221 いわき市平下高久字清水28)
 TEL&FAX 0246-39-3242    http://homepage3.nifty.com/onaisi-sengo/

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